飛行機が遅延したとき、空港で途方に暮れないための海外旅行保険

わたしたちは、これまで何度も海外旅行に出かけていますが、幸運なことに、乗る予定だったフライトの出発が遅れたとしても、せいぜい数十分から2時間くらい遅れる程度で、何時間も遅れたり、急に欠航したりするようなことはあまりありませんでした

ですが、先日上海ディズニーに遊びに行った帰り、乗る予定だったJALのフライトが4時間の遅延となってしまいました。ディズニーランドや上海での滞在を満喫し、上海の空港に来たところ、チェックインカウンターで4時間の遅延ということがわかりました。もっと早くわかっていたら、空港に来るのをもっと遅くしたのに…と思ったのですが、既に空港まで来てしまっているので仕方がありません。

国際線の場合、搭乗予定時刻の2時間前にはチェックインをすることになりますが、フライトの遅延が4時間すると、合計で6時間くらい空港で時間を潰さなくてはなりませんが、乗る予定だった航空会社が補償してくれるかどうかは、ケースバイケースとなりますが、あまり対応を期待することはできません。

そのようなときに役に立つのが海外旅行保険です。航空便遅延費用の補償があれば対応できるのですが、わたしたちが持っているSPGアメックスでは、「出航遅延、欠航、搭乗不能費用」という補償項目になります。

出発が遅延したとき、航空会社による補償はあるのか

例えば、霧や雷雨といった天候が遅延の理由であれば、航空会社ではどうしようもありませんので、航空会社による補償はあまりありません。しかし、機材トラブルといった航空会社に責任のある遅延であれば、航空会社が補償することもあります。

ただ、どのような時に、どの程度の補償があるかは航空会社によりけりとなりますので、例えばLCCでは、どのような理由であれ、遅延の時の補償は一切行わないという場合もあります。

わたしたちのときは、JALの上海発羽田行きのフライトに乗る予定だったのですが、機材トラブルによる4時間の遅延となりました。チェックインカウンターでは、遅延に関する説明とともに、空港内での飲食に使える1500円程度のバウチャーをいただきました。家族4人なので、合計で約6000円分となります。

ただ、わたしたちのとき、問題なのは、空港での食事ではなく、羽田空港に帰ってからでした。というのも、もともと羽田空港の到着予定時刻が21時くらいでしたので、4時間の遅延となると、羽田空港から家に帰る手段がなくなってしまいます

どうなるのかと心配していたのですが、このときは、遅れて乗った飛行機の機内で、遅延証明書の配付と、15,000円までのタクシー代を後日精算する旨の説明がありました。機材トラブルが原因の遅延ですから、当たり前と言えばそれまでかもしれませんが、さすがはJALという対応です。

このような対応は、日系航空会社であればある程度期待しても良いのかもしれません。しかし、LCCでは理由を問わずに遅延の時の補償は一切しないところも多く、また、遅延の理由が悪天候の場合などでは日系航空会社であっても補償を期待できません。

赤ちゃんや子供を連れての海外旅行であれば、飛行機が遅延してしまうといろいろと大変ですから、しっかりと海外旅行保険でリスクをカバーできるようにしておきたいところです。

出発が遅延したとき、海外旅行保険による補償はどうなるのか

わたしたちが持っているSPGアメックスでは、出航遅延、欠航、搭乗不能費用として、「被保険者が搭乗する予定だった航空便について、出航予定時刻から4時間以上の出航遅延、航空便の欠航もしくは運休または当該航空会社の搭乗予約受付業務のかしによる搭乗不能が生じ、当該航空便の出航予定時刻から4時間以内に代替えとなる他の航空便を利用できないとき」に、最高20,000円が補償されます。

つまり、悪天候であれ、機材トラブルであれ、どのような理由であっても、4時間以上の遅延や欠航で、4時間以内に代わりのフライトに乗れなかったのであれば、補償の対象になるということです。理由を問わずに4時間以上の遅延があれば保険の対象となりますから、航空会社による補償の範囲よりも大きくなりますね。

クレジットカードに付帯する海外旅行保険であれば、4時間以上の遅延が対象となるものが多いのですが、中には6時間以上の遅延でなければ保険の対象とならないものもありますので、注意が必要です。

ただ、支払われる保険金の対象となるのは、「出航地において、当該航空便の代替えとなる他の航空便が利用可能となるまでの間に負担した食事代」とされていますので、食事代が20,000円を上限に補償されることになります。終電がなくなったときのタクシー代や、宿泊費用は対象となりません。

また、食事代についても、実際に食事をしなければ保険金はもらえません。出発が4時間以上遅延して、保険の対象となったにもかかわらず、飲食しなかったので保険金がもらえませんでした、ということではもったいないですから、どのようなときに保険の対象となるかについては、日頃から意識しておくことが大切ですね。

保険の対象となれば、食事代として20,000円が上限に保険金がもらえることになります。20,000円あれば、寿司でもお酒でも、かなりいいものをいただくことができますので、心穏やかに空港で出発の時間を待つことができまね。

ですが、それよりも、終電に間に合わなくなってしまったときのタクシー代や宿泊費用といった費用についても負担してもらいたいところですよね。とはいえ、そこまでの範囲をカバーする海外旅行保険が付帯したクレジットカードは、見たことがありません

そんなときには、クレジットカード付帯の海外旅行保険ではなく、通常の海外旅行保険に加入するという方法もあります。通常の海外旅行保険であれば、6時間以上の遅延があったときに、食事代のみならず、交通費や宿泊費用をカバーするものがありますので、とても心強くなります。

まとめ

クレジットカード付帯の海外旅行保険だけでは心許ない場合でも、通常の海外旅行保険に入ることで、さらに広い範囲までカバーすることができることもあります。

とはいえ、そもそも出発遅延や欠航を避けることができればそれに超したことはありませんから、わたしたちは、子連れで海外旅行に行くときは、できるだけLCCを避けるようにしています。そうすることで、出発遅延や欠航になってしまうリスクを下げることができますし、仮に出発遅延や欠航になってしまったときでも、ある程度は航空会社による補償を期待することができるようになります。

それに、わたしたちはJALのJGC会員(JAL Global Club)になっていますので、JALのフライトが遅延したとしても、空港内のラウンジで、無料のお酒や食事を楽しみつつ、のんびり待つことができますので、そんなに困ることはありません。

プライオリティパスがついてくる楽天プレミアムカードや、ラウンジキーがついてくるミライノカードTravelers Goldでも、空港内のラウンジでのんびり待つことができるようになりますので、航空機の遅延対策としては、海外旅行保険よりも、ラウンジが使えるようにしておくことの方が大切ですね。